言語処理学会ニュースレター

Vol. 10 No. 5 (2003年12月12日発行)


目次

言語処理学会第10回年次大会(NLP2004)開催案内
   <参加費および事前登録期限については、年内に別途メールでご案内する予定です>
併設ワークショップ「固有表現と専門用語」論文募集
併設ワークショップ「e-Learningにおける自然言語処理」論文募集
自然言語処理特集号の論文募集案内(テーマ「言い換え」)


■言語処理学会第10回年次大会(NLP2004)開催案内■

開催日時:    2004年3月15日(月)      チュートリアル
           3月16日(火)〜18日(木) 本会議
           3月19日(金)      ワークショップ
会場:      東京工業大学
総会:      3月17日(水) 午後1時〜2時
懇親会:     3月17日(水) 夕刻(場所・時刻未定)

言語処理学会第10回年次大会は,東京工業大学で開催します.例年通り,自然言語に関する理論から応用まで幅広い研究発表を募集します.とくに,言語学,音声学,国語学,日本語学,日本語教育学,心理学など,日頃「言語処理」とは縁が薄いと感じておられる人文系の研究者の方々からの積極的な投稿を期待しています.

今大会は10周年記念大会でもあり,また,大会期間中に総会,評議会,理事会を開催する最初の大会でもあります.また,10周年を記念して本学会歴代会長によるパネル討論「これまでの10年,これからの10年」や記念招待講演を計画しております.

従来通り,研究発表の形態は口頭発表(質疑とも20分間)とポスター発表のいずれかです.特に,人文系と理工系とのより密接な交流を図るには,多くの場合,ポスター発表が適しています.さまざまな分野の研究者との深い議論を期待される方は,是非ポスター発表への投稿をお願いします.口頭発表とポスター発表は時間帯を分け,両者が重ならないよう考慮する予定です.ポスター発表ではパソコン持ち込みなどによるデモ等も歓迎します.両種の発表とも,予稿集には最大4頁の論文を掲載する予定です.

学会では,10周年記念として過去の論文誌と年次大会の予稿集に掲載された論文をCD-ROMにして会員に配布する予定です.そのため,論文提出の際にはPDFファイルでの提出をお願いいたします.(どうしてもPDFファイルでの提出が不可能な場合には別途対応いたします)

チュートリアル,招待講演,ワークショップの内容は,下記を予定しています.今後更新した情報は,言語処理学会ホームページおよびメイルでお知らせします.

チュートリアル:
 (1) 渡辺太郎先生(ATR) タイトル未定(統計的機械翻訳)
 (2) 和泉憲明先生(産総研) 「セマンティックWebとコンテンツ管理」
 (3) 町田健先生(名古屋大学) タイトル未定

招待講演:
 柴谷方良氏(ライス大学)
  タイトル未定
 Prof. Aravind Joshi(University of Pennsylvania)
  タイトル未定

ワークショップ:
(1) 「固有表現と専門用語」
(2) 「e-Learningにおける自然言語処理」

《大会発表申し込み締切・通知・論文提出期限》
 発表申し込み締切:    2004年1月 7日(水)
 採否の通知:       2004年1月15日(木)
 最終論文の提出期限:   2004年2月12日(木)

《大会発表申し込み先》
発表申し込みは,下記の通りWWW,ファクス,または郵便で受け付けます.

WWW: http://www.jaist.ac.jp/nlp/NLP2004/cfp.html
(以前の論文募集からアドレスが変更されています.御注意下さい.) ファクスまたは郵便:
   〒923-1292 石川県能美郡辰口町旭台1-1
   北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科
   白井 清昭
   ファクス番号 0761-51-1149

なるべくWWWをご利用下さい.ファクスまたは郵便の場合は,下の発表申込書に必要事項を記入してお送り下さい.


■併設ワークショップ「固有表現と専門用語」論文募集■

日程: 3月19日(金)
会場: 東京工業大学(年次大会の会場)

近年,自然言語処理分野では,情報抽出や質問応答,要約,情報検索といった応用が活発な研究の対象となっています.こうした応用の中で,固有表現抽出は情報抽出の問題として,専門用語の重みづけは要約文抽出や情報検索の要素技術として研究・利用されてきました.最近では,これらの応用の精度を上げまたロバストにするために,カーネル法やブートストラッピングによる教師無し学習を用いた手法など,新たな手法の提案・導入が活発に行われています.

明確な問題定義に従った応用の観点からは,共通の評価用データを介したIREXやNTCIR-TMREC のような評価型ワークショップが開催されてきましたが,それらから約4年を経,応用の中での有用性が現実的に認められる段階に達した現在,逆に,固有表現や専門用語の抽出や処理そのものの関係や位置づけ,異なる応用の中で発展してきた技術的な到達点を,改めて捉え直す必要性がますます強く認識されるようになっています.

実際,応用分野では,情報抽出から発展した形の生物情報処理分野では,タンパク質やDNA固有表現と呼ばれるようになってきていますが,これは専門用語に他なりません.また,これまで標準とされてきた7,8種類の固有表現を拡張する必要が認められてきており,そこでは用語抽出で研究されてきた手法が有効になってきています.基礎的な研究対象としての固有表現と専門用語に目を向けると,固有名の問題は分析哲学における長い考察の歴史があり,専門用語については20世紀中葉以降,科学ドキュメンテーションとの関係で基本的な研究がなされています.

本ワークショップは,こうした背景から,固有表現や専門用語を代表とする語・語彙のクラスに対する処理を再考し,様々な応用に適用すべき基礎技術の一つとして位置づけ展開するための意見交換・発表の場を設けようと組織するものです.

言語処理としての固有表現や専門用語に関するものだけではなく,専門用語の言語的調査や,固有表現,固有名詞に関する意味的な考察などの発表も歓迎します.言語処理の方面ではシステムのデモを含む発表も歓迎いたします.奮ってご参加ください.

発表の申し込みは,以下の要領でお願いいたします.

1. 申し込み先
(e-mailのみ受け付けます.それ以外の方法の場合にはご連絡ください. 以下の2名の両方にお送りください.)
  関根 聡 sekine@cs.nyu.edu
  影浦 峡 kyo@nii.ac.jp
2. フォーマット
タイトル:
名前:
所属:
e-mail:
アブストラクト(500字程度):
3. スケジュール
発表申し込み締切: 2004年1月22日(木)
採否の通知: 2004年1月29日(木)
最終論文の提出期限: 2004年2月12日(木)
4. 発表に関する注意事項
発表資格: 特にありません.非会員でも発表できます.
発表時間: 30分(発表20分,質疑10分)を基本に考えています.
論文体裁: A4で4ページ以内(本大会の形式に準ずる)

プログラム委員
 磯崎秀樹(NTT)
 内元清貴(通信総合研究所)
 梅村恭司(豊橋科学技術大学)
 奥村学(東京工業大学)
 影浦峡(情報学研究所)
 颯々野学(富士通研究所)
 関根聡(ニューヨーク大学)
 竹内孔一(岡山大学)
 田中久美子(東京大学情報基盤センター)
 鶴岡慶雅(東京大学)
 永田昌明(NTT)
 野畑周(通信総合研究所)
 久光徹(日立)
 藤井敦(筑波大学図書館情報学系)
 桝井文人(三重大学)
 森辰則(横浜国立大学)


■併設ワークショップ「e-Learningにおける自然言語処理」論文募集■

日程: 3月19日(金)
会場: 東京工業大学(大会の会場)

教育をネットワーク上で展開するe-Learningでは自然言語処理技術・音声処理技術が重要な役割を果たすと考えられる.具体的には以下のような項目がある.

  • 学習者が適切な教材を選んだり,教材内の項目を調べたりする(情報検索, 自動要約)
  • 講演内容を文字化して多面的に利用する(音声認識)
  • 学習者からの質問に対して解答を行う(質問応答)
  • 学習者同士のディスカッションを支援する(対話エージェント)
  • 論文形式の試験やレポートを採点する(自動採点)
  • 外国に向けてe-Learningのサービスをする(機械翻訳)
  • 聴覚障害者や視覚障害者でも教材を利用できるようにする(字幕,手話,画面解説)

従来,教室において数十人から数百人を対象に行っていた対面授業を,ネットワークを利用することによって数千人,数万人を対象に行うことが物理的には可能である.しかしながら,上記のような項目を実現することでe-Learningが真に使いやすいものなるであろう.本ワークショップではe-Learningを自然言語処理技術適用の格好なfieldと捉え,今後を展望することを目的とする.

このワークショップでは,上記のようなテーマに関する発表を募集します.また,これらのテーマに関わらず,広くe-Learningに関する研究発表も募集いたします.自然言語処理の研究者だけでなくe-Learningの専門家にも参加を呼びかけますので交流の場としてもご期待ください.

発表の申し込みは,以下の要領でお願いいたします.

1. 申し込み先(できるだけe-mailでお願いします)
〒391-0292 長野県茅野市豊平5000番地1
諏訪東京理科大学システム工学部電子システム工学科
江原暉将
tel.0266-73-9818(直通) 0266-73-1201(代表)
fax.0266-73-1230
eharate@rs.suwa.tus.ac.jp
2. フォーマット
タイトル:
名前:
所属:
e-mail:
アブストラクト(500字程度):
3. スケジュール
発表申し込み締切: 2004年1月22日(木)
採否の通知: 2004年1月29日(木)
最終論文の提出期限: 2004年2月12日(木)
4. 発表に関する注意事項
発表資格: 特にありません.非会員でも発表できます.
発表時間: 30分(発表20分,質疑10分)
論文体裁: A4で4ページ以内(本大会の形式に準ずる)

プログラム委員(五十音順)
 飯田 仁(東京工科大学)
 江原暉将(諏訪東京理科大学)
 奥村明俊(NEC)
 梶 博行(日立製作所)
 菊井玄一郎(ATR)
 熊野 明(東芝)
 小玉修司(富士通)
 匂坂芳典(早稲田大学)
 佐野 洋(東京外国語大学)
 新田義彦(日本大学)
 原田康也(早稲田大学)


■自然言語処理特集号の論文募集案内(テーマ:「言い換え」)■

すでにメーリングリストでご案内をお送りしましたが,締切が近付いてきましたので再度,ご案内します.皆様の積極的なご投稿をお待ちしています.

テーマ:「言い換え」

特集の趣旨:

言語には,同じ意味内容を伝える言い回し,すなわち言い換えの関係にある表層表現が数多く見られます.そうした言い換え表現を認識したり,生成したりする技術は,情報検索,質問応答,翻訳,要約,読解支援,オーサリング支援など,幅広い応用に必須の重要な研究課題として,近年研究者の関心を集めてきました.本学会年次大会でも言い換えに関連する研究発表が増え,去る7月には言い換えに関する 第2回国際ワークショップ IWP2003も開かれました.

本特集号では,言い換えに関する最新の研究を誌上に集め,その動向を会員間で共有することを目的とし,次のような話題に関する研究論文を幅広く募集いたします.

  • 言い換えの認識や生成の方法
  • 言い換え知識の獲得方法や表現方法
  • 言い換え技術の応用
  • 言い換え技術の評価方法
  • その他本特集号の趣旨からみて適切と思われるもの
工学的研究はもとより,言い換えという言語現象に対する言語学サイドからの研究成果も歓迎します.

投稿締切:
  論文投稿締切    2004年1月9日(金)
  特集号採録論文決定 2004年6月30日(水) (予定)
  論文掲載      2004年10月号 (予定)

投稿資格:
 言い換えに関心をもつ研究者ならばどなたでも投稿することができます.
 なお,論文は通常の査読過程を経た上で掲載の是非が決定されます.

投稿の方法:
原則として電子投稿のみ受け付けます.下のWebサイトから電子査読システムを利用してご投稿ください.

電子投稿受付 http://review.submit-asap.org/
電子査読システムの詳細は,http://review.submit-asap.org/ の「HELPページへ」をご覧ください.

原稿の形式:
言語処理学会の原稿執筆案内に従った執筆をお願いいたします.ただし,表題(論文タイトル)の先頭に

特集号「言い換え」
と明示してください.特集号への投稿であることが明示されていないと通常の投稿として扱われますのでご注意ください.

特集編集委員(50音順):
  乾健太郎(奈良先端大)
  柏岡秀紀(ATR/奈良先端大)
  黒橋禎夫(東京大)
  斎藤博昭(慶応大)
  佐藤理史(京都大)
  関根聡(NYU)
  鳥澤健太郎(北陸先端大)
  中川裕志(東京大)
  山本和英(長岡技科大/ATR)

問い合わせ先:
  佐藤理史(京都大学)
  sato@i.kyoto-u.ac.jp, Fax: 075-753-5962


学会に関する問い合わせは「(財) 日本学会事務センター大阪事務所」にお願いします.

(財) 日本学会事務センター大阪事務所:
(12月19日まで)
〒560-0082 豊中市新千里東町1-4-2
千里ライフサイエンスセンタービル14F
(財) 日本学会事務センター大阪事務所 (担当: 中倉佳奈子)
Tel: 06-6873-2301, Fax: 06-6873-2300
Email: nlp-office@bcasj.or.jp

(12月20日から)
〒560-0082 豊中市新千里東町1-5-3
千里朝日阪急ビル13階
(財) 日本学会事務センター大阪事務所 (担当: 中倉佳奈子)
Tel: 06-6873-2780, Fax: 06-6873-2750
E-mail: nlp-office@bcasj.or.jp

言語処理学会事務局: (12月31日まで)
〒152-8552 東京都目黒区大岡山 2-12-1
東京工業大学 大学院情報理工学研究科
計算工学専攻 田中研究室内
Tel: 03-5734-3046, Fax: 03-5734-2915
URL: http://www.pluto.ai.kyutech.ac.jp/NLP/

ニュースレター担当(佐藤理史)
〒 606-8501 京都市左京区吉田本町
京都大学大学院情報学研究科知能情報学専攻
Fax: 075-753-5962
Email: sato@i.kyoto-u.ac.jp

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