言語処理学会ニュースレター

Vol. 15 No. 3 (2008年10月23日発行)

目次

□トピック

  • 年次大会Webサイトを開設する予定です.以下のアドレスにて,年次大会に関する最新情報のお知らせ,大会発表申込のオンライン受け付けなどを行っていきます.

    http://nlp2009.anlp.jp/

  • 今後のスケジュールは以下の通りです.

    ワークショップテーマ応募締切 2008年11月 5日(水)
    ワークショップテーマ採否通知 2008年11月 7日(金)
    大会発表申込締切 2008年12月22日(月)
    大会発表採否通知 2008年12月29日(月)
    大会発表最終論文の提出期限 2009年 1月12日(月・祝)
     ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
     昨年度より大会開催が2週間ほどはやまり,これに合わせて発表
     申込締切,最終論文提出期限もはやまっています.ご注意下さい
     ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


□言語処理学会第15回年次大会(NLP2009)開催案内

  • 日時: 2009年3月2日(月)~3月6日(金)
    3月2日(月) チュートリアル
    3月3日(火) 本会議 第1日
    3月4日(水) 本会議 第2日,総会,招待講演,懇親会
    3月5日(木) 本会議 第3日
    3月6日(金) ワークショップ
  • 会場: 鳥取大学 鳥取キャンパス 共通教育棟
    鳥取県鳥取市湖山町南4-101 (〒680-8552)
    鳥取大学,キャンパスマップ(鳥取地区)
    http://www.tottori-u.ac.jp/dd.aspx?menuid=1616
  • 交通アクセス
    JR山陰本線 鳥取大学前駅下車 徒歩3分 (鳥取空港より,徒歩20分)
    1. http://www.tottori-u.ac.jp/から,”交通アクセス”
    2. http://www.rs.tottori-u.ac.jp/index.cgi?osirase=koutuu.html
  • 年次大会Webサイト: http://nlp2009.anlp.jp/

    言語処理学会第15回年次大会は,鳥取大学鳥取キャンパスで開催します.

    例年通り,自然言語に関する理論から応用まで幅広い研究発表を募集します.とくに,言語学,教育学,心理学など,日頃「言語処理」とは縁が薄いと感じておられる人文系の研究者の方々からの積極的な発表を期待しています.

    従来通り,研究発表の形態は口頭発表(質疑応答も含めて20分間程度を予定)とポスター発表のいずれかです.特に,人文系と理工系とのより密接な交流を図るには,多くの場合,ポスター発表が適しています.さまざまな分野の研究者との深い議論を期待される方は,是非ポスター発表への申込をお願いします.口頭発表とポスター発表は時間帯を分け,両者が重ならないよう考慮する予定です.ポスター発表ではパソコン持ち込みなどによるデモ等も歓迎します.両種の発表とも,予稿集には最大4頁の論文を掲載する予定です.また,今大会でも文理の枠を超えた発表・議論を奨励するために,以下の学際的テーマセッションを口頭発表の中に設けます(趣旨は下記参照).

    • テーマセッション1: 実社会に求められる自然言語処理
    • テーマセッション2: 統語論と意味論のインタラクション
    • テーマセッション3: 文学・文化の言語研究および言語処理研究

    テーマセッションでは,セッションの最後に総合討論の時間を取り,参加者の間でより活発な討論ができるような場を持ちたいと考えています.上記のテーマに関連する研究は,人文系・理工系の別を問わず,ぜひテーマセッション希望と指定してお申し込みください.

    ※本大会では,予稿集はCD-ROMで配布いたします.希望者には,印刷本予稿集も配布致しますが,事前予約に限ります.また,その場合,印刷費として,(実費に近い)別途料金を申し受けますので,あらかじめご了承ください.

  • 招待講演については,次回のニュースレターでご案内する予定です.
  • 大会発表申込について
    • スケジュール
      発表申込締切 2008年12月22日(月)
      発表採否通知 2008年12月29日(月)
      発表最終論文提出期限 2009年 1月12日(月・祝)
    • 大会発表申込先

      発表申込は,下記のWebサイトにて受け付けます.

      http://nlp2009.anlp.jp/

      申込の受け付けは,12月1日頃に開始する予定です.なお,Web経由での申込が不可能である場合には,下記までご連絡ください.

      東京工業大学 総合研究院
      橋本 泰一
      E-mail: nlp09-www(at)yans.anlp.jp
      TEL: 045-924-5870 FAX: 045-924-5747
    • 発表申込要項
      1. 発表者または連名者の中に言語処理学会正会員または学生会員(入会希望でも可)が含まれていることが必要です.どなたも会員でない場合には,「入会希望」としてお申し込みいただき,発表時までにどなたかが入会手続きをしていただくようにお願いいたします.(大会への事前登録時に入会手続きをすることで,会員価格で参加することが可能です)
      2. 口頭発表・ポスター発表の「該当分野」として,以下の項目(小項目)から,関係の深い順に3項目選択してください.例えば,「語彙・辞書」であれば「B-1」と指定してください.なお,テーマセッションを希望する場合には指定する必要はございません.
        1. 言語学・言語分析
          (1) 音声・音韻 (2) 語彙・形態論 (3) 統語論 (4) 意味論 (5) 語用論 (6) 計量・コーパス言語学 (7) 心理言語学 (8) 認知言語学 (9) 社会言語学 (10) 対照言語学
        2. 基盤技術・言語資源
          (1)語彙・辞書 (2)形態素解析 (3)構文解析 (4)意味解析 (5)固有表現解析 (6)評判・感情解析 (7)生成 (8)文脈処理 (9)言語資源・コーパス
        3. 応用技術
          (1)機械翻訳 (2)情報検索 (3)対話 (4)要約 (5)情報抽出 (6)質問応答 (7)言い換え (8)知識獲得・マイニング (9)文書分類(10)Web応用 (11)音声言語処理 (12)教育応用
        4. その他 (     )
    • テーマセッション趣旨
      • テーマセッション1: 実社会に求められる自然言語処理

        実用システム向け言語処理,マーケティング向け分析技術,low hanging fruitsではあるが役立つ現場ニーズの高い言語処理技術など,自然言語処理を利用した社会に求められるシステムに関する研究発表及び技術紹介を幅広く求めます.

        近年,Webなど一般に入手可能なデータを用いた応用が盛んになっているのと同時に,企業内に存在し外部に公開できないデータへの自然言語処理応用というものも着実に進展しています.このように,ビジネスの観点から価値のある「お金を稼ぐことができる」実用システムには,どのような研究およびビジネス上の課題があり,今後どのような研究項目が必要とされているのかを明らかにし,自然言語処理応用の更なる発展のきっかけとなるような議論を目的としたセッションです.

        たとえば,以下のような内容が考えられますが,これに限定するわけではありません.

        • コールセンターのお客様の問い合わせログの分析
        • ソフトウエア開発案件の社内資料(提案書など)の解析
        • アンケートデータ(社員の満足度調査,など)の分析
        • 営業日報の分析
        • Web上のブログやSNSの分析
        • 高度なWeb検索手法(例:評判検索)

        企業内データの場合,公にしにくいものも多々あると思いますので,研究論文というよりは,実データは公開しない一種の技術紹介というトーンの発表も受け付けます.ただ,その際,最低限の発表内容として,対象データが何で,何を解こうとしていて,どういう技術が必要で,どういう評価が可能かなどの観点を盛り込むようにしてください.

      • テーマセッション2: 統語論と意味論のインタラクション

        統語と意味の関係は言語学において古くから議論の対象であり,近年でも形式意味論,語彙意味論,構文文法論などで活発な研究が続いています.しかし,現在の自然言語処理では構文解析と意味解析(深層格・意味役割解析,語義曖昧性解消,照応・共参照解析など)は別々に行われるか,もしくは単純にパイプライン的につなぐものがほとんどで,結果的にドメイン・タスク依存でアドホックな意味処理になりがちです.より汎用的な深い言語処理・言語理解のためには統語論と意味論の普遍的な関係についての研究が重要であると考えられます.本テーマセッションは,そのような研究について議論を深めることを目的とします.

        具体的な例を以下に挙げますが,これらに限らず統語論と意味論のインタラクションに関する理論や解析手法についての研究発表を広く募集します.

        • 統語構造と意味構造・意味クラスの関係に関する理論・分析
        • 構成的意味と非構成的意味・語彙的意味の関係に関する理論・分析
        • 構成的意味と非構成的意味・語彙的意味の相互作用に基づく構文・意味解析
        • 構文と意味の同時解析
        • 意味解析から構文解析へのフィードバック
      • テーマセッション3: 文学・文化の言語研究および言語処理研究

        詩歌・小説・戯曲・随筆・評論など文学作品を対象とした,言語処理および言語分析の研究を広く求めます.文学に限らず,川柳や標語,さらに広く広告のキャッチコピーなど従来の言語処理研究が扱ってこなかった題材もぜひ対象にしてください.さらに,データが文学作品でなく,新聞やその他データの場合でも,「笑い」「涙」「皮肉」「嘘」などについて,表現を手がかりにしつつ表層の処理に留まらない言語処理および言語分析の研究発表なども歓迎します.

        具体的には

        • 文学作品の語彙特徴に着目した作家推定
        • 作品に特徴的な語彙・表現傾向の分析
        • 文学作品の使用語彙調査
        など挙げられますが,上記に留まらず,多様な切り口からの研究発表に期待します.

        言語学的発表の際には,文学論,文化論に留まることなく,言語処理研究との架け橋になるような調査,分析,考察を発表に盛り込んでください.

    • 発表申込/原稿提出時の注意
      1. 発表申込時の記入事項によりプログラムを作成しますので,申込後の題目,著者の変更はできません.
      2. プログラム確定後(採録が通知された後)の発表のキャンセルはできません.
      3. 原稿はPDFファイルで提出していただきます(どうしてもPDFファイルでの提出が不可能な方は別途対応いたします).具体的な提出方法は採録を通知する際にお知らせいたします.
      4. PDFファイルのフォーマットが適切でない場合には,予稿集に掲載できない場合があります. 発表の採録通知,論文投稿Webサイトにあります原稿作成時の注意をよく読んで原稿を作成してください.
      5. テーマセッション(上記参照)での発表を希望される場合は,申込時に明示的にご指定ください.
      6. テーマセッション・ポスター・口頭発表の区分については,プログラム委員会の判断,会場の事情などにより変更させて頂くことがありますので,あらかじめご了承ください.
      7. 予稿集に原稿が掲載されない場合は発表できません.締切りまでに原稿が提出されない場合はプログラム委員会の判断により発表を取り消しさせていただくこともあります.
      8. ”No show”に関する注意.これまでの大会で,「事前の連絡なく口頭発表に現れなかった」,「ポスターを貼ってあるだけで説明員がまったくいなかった」などの,いわゆる”No show”に関する苦情が寄せられています.このようなことが多発しますと学会としてもペナルティの導入などを検討せざるを得なくなります.他の参加者の迷惑にならないよう,みなさんの責任ある参加をお願いします.

      ※参加登録,参加費支払いなどについては2008年12月中旬を目処に開始する予定ですので,しばらくお待ちください.
    • 委員一覧
      • 大会委員会
        委員長 加藤 恒昭(東大)
        委員 田中 英輝 (NHK)
        村上 仁一 (鳥取大)
        黒橋 禎夫 (京大)
        柏野 和佳子(国立国語研)
      • 大会プログラム委員会
        委員長 黒橋 禎夫 (京大)
        委員 大塚 裕子 (計量計画研)
        金丸 敏幸 (京大)
        神崎 享子 (NICT)
        颯々野 学 (ヤフー)
        獅々堀 正幹(徳島大)
        柴田 知秀 (京大)
        田中 英輝 (NHK)
        中川 哲治 (NICT)
        難波 英嗣 (広島市大)
        二宮 崇 (東大)
        橋本 泰一 (東工大)
        橋本 力 (山形大)
        藤田 篤 (名大)
        桝井 文人 (三重大)
        松原 茂樹 (名大)
        宮尾 祐介 (東大)
        山本 和英 (長岡技科大)
        渡辺 日出雄(IBM)
      • 大会実行委員会
        委員長 村上 仁一 (鳥取大)
        委員 徳久 雅人 (鳥取大)
        清水 忠昭 (鳥取大)
        川村 尚生 (鳥取大)
        齊藤 剛史 (鳥取大)



      □第15回年次大会併設ワークショップテーマの募集

      言語処理学会第15回年次大会に併設のワークショップを2009年3月6日(金)に開催いたします.言語処理全般にわたる本大会は,言語処理の全体像を把握するには好都合ですが,一方で議論を深められないきらいがあります.本ワークショップはこの点を補完するものです.場所は本大会と同じく鳥取大学です.

      ワークショップのテーマを募集しますので,提案される方は,提案内容を下 記応募フォーマットの要領で作成の上,ご応募ください.

      • 応募・開催スケジュール
        募集の締め切り 2008年11月 5日(水)
        テーマ採否通知 2008年11月 7日(金)
        開催日 2009年 3月 6日(金)

      • 会場
        鳥取大学
      • 参加費 未定(参加募集時に発表予定)
      • 応募先・問い合わせ先
        〒619-0289
        京都府相楽郡精華町光台3-5
        (独)情報通信研究機構 知識創成コミュニケーション研究センター
        中川 哲治
        E-mail: nlp09_pc_ws (at) ai.info.mie-u.ac.jp
        Fax: 0774-98-6960


      • 応募フォーマット
        ワークショップの名称:
        開催の主旨(300字程度):
        提案者(複数可): 氏名,所属
        連絡先:氏名,所属,住所,電話番号,FAX番号,メールアドレス
        発表件数の見込み:
        参加人数の見込み:



      □論文査読の迅速化施策について

      言語処理学会では,年4回と年1回程度の特集号の論文誌,自然言語処理を発行して,優れた学術論文,技術資料を掲載する場を提供しております.当学会では,査読プロセスの迅速化に向けて,査読者の早期アサインや,査読期限の厳守に向けた働きかけなどを行ってまいりましたが.更なる会員サービスの向上を目指して,論文査読がより迅速に行われるように,査読者にインセンティブを与える施策を行うこととなりました.具体的には,1ヶ月の査読期限を厳守した査読者には,図書券をお渡しすることとなりました,このような施策は,他学会では既に実施され,査読の迅速化に多大なる効果が確認されておりますので,当学会でも同様の効果が期待できます.また,当学会の財政状況は極めて健全であり,このための支出が発生しても,学会運営にとっては問題ない範囲であります.当施策に関する会員の皆様のご理解をお願いいたします.




      • 学会に関する問い合わせ先
      • 中西印刷株式会社 東京事務所内 言語処理学会事務局
        Tel. 03-3816-0738
        Fax. 03-3816-0766
        〒113-0033 東京都文京区本郷5-29-12-906
        e-mail nlp@nacos.com

      • ニュースレター担当(馬青)
      • 龍谷大学理工学部
        Tel. 077-543-7505
        Fax. 077-543-7524
        〒520-2194 滋賀県大津市瀬田大江町横谷1-5
        e-mail qma@math.ryukoku.ac.jp