言語処理学会ニュースレター

Vol. 16 No. 2 (2009年8月8日発行)


目次

言語処理学会第15回年次大会報告
第15回年次大会 プログラム委員会からの報告
言語処理学会第15回通常総会報告
第15回年次大会 優秀発表賞の選考について
第15回年次大会 若手奨励賞の選考について
2008年度論文賞について(既報)
第16回年次大会について


□言語処理学会第15回年次大会報告

第15回年次大会実行委員長
村上仁一(鳥取大学)




□第15回年次大会 プログラム委員会からの報告

第15回年次大会プログラム委員長
黒橋禎夫(京大)

 第15回大会は235件の口頭・ポスター発表がありました.開催日が2週間早まったことと経済状況の影響などから前回大会に比べますと発表数は減少しましたが,例年どおり活気のある大会となりました.ご参加いただいた皆様,また直接大会の運営・企画にご尽力いただいた実行委員会,鳥取大学の関係者の皆様,プログラム委員会の皆様に厚くお礼を申し上げます.今回より,運営のスムーズな引き継ぎのために,プログラム委員の役割分担を2名1組とし,1名は次回大会も委員を継続する体制といたしました.また,本分野のさらなる活性化を目指し新たに若手奨励賞を設置しました.大会内容は下記のとおりです.なお,ワークショップは例年通りにテーマ募集を行いましたが,応募がなかったため開催致しませんでした.




□言語処理学会第15回通常総会報告

総務担当理事 森辰則

日時: 2009年3月4日(水) 13:00〜14:00
場所: 鳥取大学 鳥取キャンパス 共通教育棟A20室
出席者: 86名,有効委任状 207名 (内 議長への委任 199名)

 総会に先立ち,池原会長からの挨拶があり,2008年度論文賞1件ならびに第14回年次大会最優秀発表賞1件,優秀発表賞4件の受賞式が行なわれました.

 続いて,出席者数が定足数(正会員数788名の10分の1)を満たすことを確認し,第15回通常総会が開催されました.橋田副会長が議長として選出され,以下の議題の審議が行なわれました.

以上が理事会が用意した議題でした.

これ以外に,会員の皆様より,以下のご意見,ご提案等がございました.




□第15回年次大会 優秀発表賞の選考について

第15回年次大会プログラム委員長
黒橋禎夫(京大)

 言語処理学会年次大会優秀発表賞は,年次大会において,論文の内容およびプレゼンテーションに優れたものと認められた発表論文に与えられる賞です.また,優秀発表賞のうち特に優れたものがあれば,最優秀発表賞として選定することが第11回からとりいれられました.

 第12回大会において,優秀発表賞規定が改訂され,発表件数に応じて,優秀発表賞の件数も増減することとなりましたが,今大会でもこの規定に基づいて優秀発表賞の選定を進めました.今回の年次大会では235件の発表がありましたので,授賞件数は4〜5件を目安としました.

 58名の選考委員の皆様に優れた発表を推薦していただいた結果,55件が選考対象となりました.次に,選考委員会において,これらに対する投票を行った結果,得票数が多かった上位5件を優秀発表賞として推薦することとしました.さらに,この中の上位2件は,3位以下との得票数差が大きく,また推薦者一人当たりの平均点を算出すると1位と2位が逆転するため,2件を最優秀発表賞として推薦することとしました.

 6月30日に開催された理事会におきまして,これらを推薦・諮問し,承認を得ました.以下が,第15回年次大会において優秀発表賞に選ばれた論文です.

第15回言語処理学会年次大会 優秀発表賞



□第15回年次大会 若手奨励賞の選考について

第15回年次大会プログラム委員長
黒橋禎夫(京大)

 今回より,自然言語処理分野における優秀な若手研究者の育成を目的として,新たに「若手奨励賞」を設けることになりました.

 以下の条件を全て満たす優秀な年次大会発表者が対象となります.

 今回は,優秀発表賞の選考と同時に選考を行いました.選考対象者の得点を比較したところ,上位3位と4位との間に評価の差があったため,上位3名を若手奨励賞の候補としました.なお,選考委員の投票結果の上位に,非会員の方の発表が数件あり,これらの方は受賞対象外となりました.

 優秀発表賞と同様,理事会におきまして,これらを推薦・諮問し,承認を得ました.以下が,第15回年次大会において若手奨励賞に選ばれた方です.

第15回言語処理学会年次大会 若手奨励賞 受賞者



□2008年度論文賞について(既報)

中岩浩巳(NTT)

2009年3月4日,通常総会に先立って2008年度の論文賞の表彰式が行われました.受賞論文は下記です.

著者: 橋本力(山形大学)・黒橋禎夫(京都大学)
題名: 基本語ドメイン辞書の構築と未知語ドメイン推定を用いたブログ自動分類法への応用
掲載: 自然言語処理 15巻5号

選考過程(編集委員会報告から):
論文賞は,採録論文30件程度につき1件を目途に授与することになっています(平成18年1月の編集委員会で提案し,理事会で承認).これに基づき,2008年に出版された自然言語処理15巻1号から5号に掲載された論文26件から1件を推薦することを目標として,以下の手続きで候補論文の選考を行いました.

  1. 第1次選考として,期間中の各号に掲載された論文のうち,査読点数が5点満点で4点以上の論文14件を対象に,1論文あたり 2名の編集委員が読み,10点満点で採点しました.
  2. その結果,高得点を得た上位3件の論文を第2次候補論文とし,編集委員全員が4点満点で採点しました.
  3. その最上位の論文2件について審議し,表記論文を論文賞候補に推薦することに決しました.
  4. 編集委員会から上記の過程を経て推薦され,理事会で承認された上記論文について,評議会で2008年度論文賞を授与することが了承されました.



□第16回年次大会について

言語処理学会第16回年次大会は,情報処理学会創立50周年記念全国大会と共催で,以下の要領で開催されます.

日時:2010年3月9日(火)〜3月11日(木)

場所:東京大学 本郷キャンパス (東京都文京区本郷7−3−1)

大会委員長: 村上仁一 (鳥取大)
実行委員長: 宮尾祐介 (東大)
プログラム委員長: 鳥澤健太郎 (情報通信研究機構)

招待講演等各種イベントを情報処理学会全国大会と共同で計画しておりますほか,いずれの大会のセッションも無料で聴講可とする予定です.言語処理学会の活動を他分野の方々にアピールする良いチャンスであると考えており,奮ってのご参加をお待ちしております.また,詳細は追ってご連絡さし上げますが,例年通り,チュートリアル,ワークショップも開催の予定です.





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