大会委員長・事業担当理事 中野幹生(HRI-JP)
次回の年次大会は2019年3月12日-15日に名古屋大学で開催します.準備は着々と進んでおり,先日,第25回の年次大会の開催案内を配布しました.テーマセッション提案,チュートリアルのテーマを募集しています.また,スポンサーの申し込み受付ももうすぐ始まります.詳しくは,大会ホームページ( http://www.anlp.jp/nlp2019/ )を御覧ください.
岡山で開催した前回の年次大会(NLP2018)には,過去最多の方にご参加頂きました.また,数多くの企業・団体にスポンサーになって頂き,大盛況となりました.参加者の皆様,スポンサーの皆様,および,このような大規模な大会の運営にご協力いただいた関係各位に深く感謝申し上げます.
年次大会の規模が大きくなるのは,自然言語処理技術への期待が高まっていることの表れなので,大変喜ばしいのですが,運営の負担も大きくなってきています.したがって,今後も意義ある大会を開催し続けるため,運営の方法を少しづつ変えていかざるを得ないと考えています.そのためには,何を重視すべきかを決める必要があります.
このような背景のもと,次回の年次大会では,以下のような大目標を立てました.
(1) 出会いの場を作る
誰でも簡単にプレプリントサーバで論文をpublishできる時代に,一か所に集まって大会を開く意義は何かと考えたとき,それは,様々な人とface-to-faceで話すことができることではないでしょうか?そこで新しい研究やビジネスのアイディアが浮かぶかもしれませんし,共同研究,共同開発,就職のきっかけになるかもしれません.
年次大会では企業とアカデミア,企業と学生,大企業とベンチャー企業,研究者同士など,様々な出会いが生まれるような施策を行いたいと考えています.その一環として,公式ツイッター(@NLP2019)を始めました.皆様から寄せられた情報を積極的に流すことで,出会いをサポートしたいと考えています.
(2) 自然言語処理の研究を網羅し,日本独自の研究を増やす
自然言語処理には様々な研究テーマがあります.言語の理論から統計的手法まで,テキスト処理から音声・マルチモーダル処理まで,大量の言語データの処理からインタラクティブシステムまで,基礎研究から産業応用まで,様々な研究を年次大会で発表してもらうことで,オリジナリティの高い研究テーマが生まれるきっかけになると考えています.この目的のため,積極的な広報活動を行って行きます.
(3) 効率的な運営を行う
各委員の負担を減らすため,準備・運営をなるべく効率的に進めます.そのひとつとして,開催期間を短くすることにしました.NLP2018は,ワークショップも含めてまる5日間の開催でしたが,ワークショップをテーマセッションに統合することで,4日間の開催にしました.NLP2018のワークショップは,2つとも非常に有意義で大盛況だっただけに今回の決定は苦渋の選択でしたが,何卒ご理解いただけますよう,お願いいたします.
その他,プロジェクト管理ツールRedmineの試験的導入など,運営の効率化のための様々な施策を検討しています.今後ますます発展するであろう年次大会の運営をどのような体制で行っていくかについても引き続き検討します.
以上の3つの目標に従って準備を進めていますが,年次大会について何かアイディアやご意見があれば,お気軽に大会委員会( nlp2019-inquiry@anlp.jp ) までお寄せください.皆様と一緒に素晴らしい年次大会を開催したいと思っています.何卒よろしくお願い申し上げます.