大会担当理事・大会委員長 船越 孝太郎(東京科学大学)
NLP2025は3月10日(月)-14日(金)に出島メッセ長崎を現地会場とするハイブリッド形式で開催されます。
今回の発表件数は777件で、前回大会の559件から218件も増加しました。自然言語処理・大規模言語モデルが注目されているだけでなく、実際に様々な研究・応用が生まれていることの現れだと思います。777件の中には、今年からの新しい施策として、12件の「自然言語処理」掲載論文ポスター発表も含まれています。年次大会と会誌の連携により、言語処理学会がより活性化していくことを期待します。
発表件数の増加に伴い、口頭発表時間は1件15分に短縮する決断をしました。これには賛否あろうことは承知しておりますが、参加者が大幅に増える中、年次大会では様々な分野・業種の方々との交流・相互作用に主眼をおき、より専門的な議論・質疑の場は各種研究会等に担っていただくことで役割分担を進めていくという考えに基づいています。ご理解いただけますようお願いいたします。
大会Webサイトではプログラムを公開しており、大会参加マニュアル・現地参加者向けサイトも公開・随時更新していきますので、ぜひご一読ください。今回は、参加者間の交流を増やすためにも、セッション間の休憩時間を長く、1日のプログラム終了時間も早く設定しています。懇親会も、より多くの方にゆとりをもって参加いただけるようにしました。休憩時間や懇親会・大会後の時間をご活用いただき、ぜひ参加者の皆さまの間に議論の花を咲かせてください。
今大会では、過去最多であった昨年を更に超える数のスポンサーからご支援を頂いております。スポンサーの皆様には大会委員会一同より厚く御礼申し上げます。また、⻑崎国際観光コンベンション協会および会場である出島メッセの皆さまには、大会企画の初期の段階から円滑な大会運営を支えていただいておりますこと、感謝申し上げます。
論文数・スポンサー数・参加者数の増加により、昨年に増して考慮すべき事項が増加いたしましたが、プログラム委員、実行委員、渉外担当、大会秘書、さらに業務委託を含めた関係者の皆様のご尽力により、充実した大会プログラムに仕上がりました。
学会設立30年を過ぎ次の新たな出発となる今回の大会は、長崎・出島という近代日本の礎を築いた象徴的な場所で開催されます。長崎は近代日本の誕生に大きな役割を果たした坂本龍馬とも縁のある地です。当時の長崎は他地域にあったような身分差別のない自由な場所で、それが坂本龍馬を惹きつけたと聞きます。今大会も、教員・学生、学術・産業、新参・古参といった違いに隔てられることなく、互いを尊重した自由で対等な議論が活発に行われることを願います。
出島の地にて開催される今大会が、言語処理が様々な分野に乗り出していった大会として皆さまの記憶に残れば幸いです。
NLP2025に関するリアルタイムな情報発信は公式Xアカウント(@anlpmeeting)で引き続き行って参ります。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
□NLP2025プログラム編成にあたって
プログラム委員長 嶋田 和孝(九工大)
年次大会がいよいよ来月に迫ってまいりました。今回は過去最多の777件の発表があります。前回大会NLP2024の599件を大幅に上回る発表件数となりました。日々、新しいLLMが公開され、自然言語処理分野の盛り上がりがどんどん加速しているように思います。
NLP2025では、一般発表に加えて、2件の招待講演、4件のチュートリアル、6件のテーマセッション、3件のワークショップを実施します。NLP2023からのハイブリッド開催も定着し、現地でもオンラインでも皆様が有意義な議論ができる場になるよう準備しています。以下に今大会の特徴をご紹介いたします。
(1) 口頭発表
口頭発表のプログラムは、テーマセッションを含む合計50セッションからなっており、5つのセッションを並列に実施します。1セッションは基本的に6つの発表からなります。また、投稿数が非常に多かったため、口頭発表については一発表あたりの時間を20分から15分(発表12分+質疑3分)に短縮することになりました。発表時間が短くなってしまいましたが、セッション間の休憩時間を昨年よりも長く取ることで、議論しやすい環境を用意しました。slackと併せて活発な議論をしていただければと考えております。なお、発表者は、現地もしくはリモートからZoomに繋いで発表いただきます。
(2) ポスター発表
ポスター発表のプログラムは、合計20セッションからなっており、口頭発表と同じ時間に2つのポスターセッションを並列で実施します。ポスター発表は、現地発表が中心ですが、オンラインポスターの発表形態も設けています。
(3) 表彰
今大会においても、発表論文を選考し、優秀賞・若手奨励賞、委員特別賞、言語資源賞(言語資源協会との共同事業)、スポンサー賞(スポンサー団体による選考)を授与します。優秀賞・若手奨励賞と委員特別賞は、審査員による審査結果に基づいて選考します。なお、言語資源賞(言語資源協会との共同事業)は前回大会(NLP2024)からの選出です。現在、約280名の審査員にご協力いただき、賞選考を進めています。選考過程・結果はクロージングで発表するとともに、迅速に大会ウェブサイトに掲載します。
第33回年次大会webサイト
https://www.anlp.jp/nlp2025/
X(旧Twitter) @anlpmeeting
https://twitter.com/anlpmeeting
学会に関する問い合わせ先
中西印刷株式会社内 言語処理学会事務局
〒602-8048 京都市上京区下立売通小川東入ル
e-mail: nlp@nacos.com
ニュースレター担当
金丸 敏幸・Chenhui Chu (理事・京大)
e-mail: chu@i.kyoto-u.ac.jp